サプリメントの過剰摂取に注意しよう
健康を維持するために、サプリメントを利用している方も多いのではないでしょうか。
ビタミンやミネラルなど、体に必要な栄養素を手軽に補えることは、サプリメントの特徴の一つです。
しかし、健康によい成分だからといって、多く摂取するほど効果が高まるわけではありません。
サプリメントの中には、特定の成分が高濃度で含まれている商品もあります。
摂取量によっては、体に悪影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。
今回は、サプリメントの過剰摂取によるリスクと、安全に利用するための考え方について解説します。
1. サプリメントの過剰摂取とは?
サプリメントの過剰摂取とは、特定の栄養素や成分を必要以上に摂取することです。
例えば、商品に記載された摂取目安量を超えて利用したり、複数の商品から同じ成分を大量に摂取したりする場合があります。
また、普段の食事に加えてサプリメントを利用することで、特定の栄養素の摂取量が多くなることもあります。
栄養素には、健康を維持するために必要な量があります。
不足すると体の働きに影響する一方で、過剰に摂取しても問題が生じる場合があります。
日本人の食事摂取基準では、一部の栄養素について「耐容上限量」が設定されています。
これは、習慣的に摂取しても健康障害のリスクがほとんどないと考えられる摂取量の上限を示したものです。
ただし、すべての栄養素に耐容上限量が設定されているわけではありません。
耐容上限量が設定されていないことは、どれだけ摂取しても安全という意味ではありません。
また、サプリメントの成分には、ビタミンやミネラル以外にもさまざまな物質があります。
それぞれの成分について、安全性を確認することが大切です。
2. 過剰摂取で注意したい主な成分
サプリメントに含まれる成分の中には、摂取量に注意が必要なものがあります。
① ビタミンA
ビタミンAは、視覚や皮膚、粘膜の健康維持などに関係する栄養素です。
しかし、レチノールなどの形で過剰に摂取すると、頭痛や吐き気、肝機能への影響などが起こる場合があります。
特に、高用量のビタミンAサプリメントを長期間利用する場合には注意が必要です。
② ビタミンD
ビタミンDは、カルシウムの吸収や骨の健康に関係しています。
一方、サプリメントなどから過剰に摂取すると、血液中のカルシウム濃度が高くなる高カルシウム血症を引き起こすことがあります。
吐き気や食欲不振、腎機能への影響などが生じる場合があります。
③ ビタミンB6
ビタミンB6は、タンパク質の代謝や神経の働きなどに関係する栄養素です。
水溶性ビタミンですが、大量に摂取し続けると、手足のしびれなどの神経障害が起こる可能性があります。
水溶性だから安全と考えて、大量に摂取しないことが大切です。
④ 鉄
鉄は、赤血球に含まれるヘモグロビンの材料となる栄養素です。
不足すると鉄欠乏性貧血につながることがあります。
しかし、鉄を過剰に摂取すると、腹痛や吐き気などが起こる場合があります。
鉄のサプリメントは、必要性を確認したうえで利用することが重要です。
⑤ 亜鉛
亜鉛は、味覚の維持や酵素の働きなどに関係する栄養素です。
不足が問題になる場合もありますが、大量に摂取し続けると、銅の吸収が妨げられることがあります。
その結果、銅欠乏による貧血や神経障害などが起こる可能性があります。
⑥ 植物由来の成分
植物由来の健康食品にも、摂取量に注意が必要なものがあります。
天然成分だからといって、必ず安全というわけではありません。
成分の種類や濃度、製造方法などによって、安全性は異なります。
特に、成分を濃縮したサプリメントでは、通常の食品とは異なる量を摂取する可能性があります。
3. 中高年・高齢者が過剰摂取に注意したい理由
年齢を重ねると、体の状態や食生活が変化することがあります。
また、腎臓や肝臓の機能が低下している場合には、一部の成分の処理や排出に影響が出ることがあります。
例えば、骨の健康を考えてカルシウムとビタミンDのサプリメントを利用し、さらにマルチビタミンを併用している場合、ビタミンDなどの摂取量が重複する可能性があります。
それぞれの商品に記載された摂取目安量を守っていても、合計すると過剰になることがあるため注意が必要です。
また、高齢者では複数の医薬品を服用していることも少なくありません。
サプリメントの成分が薬の働きに影響する場合もあります。
サプリメントによる健康被害は、必ずしも利用直後に現れるとは限りません。
長期間の過剰摂取によって、少しずつ問題が生じる場合もあります。
そのため、体調に変化がないからといって、大量に摂取し続けても安全とは限りません。
また、疲れやすさや食欲不振などの症状があっても、栄養不足が原因とは限りません。
自己判断でサプリメントの量を増やすのではなく、必要に応じて医療機関で原因を確認することが大切です。
4. 今日からできる5つの工夫
サプリメントの過剰摂取を防ぐために、日常生活で取り組める5つの工夫を紹介します。
① 商品の摂取目安量を確認する
サプリメントを利用する際には、パッケージに記載された摂取目安量や注意事項を確認しましょう。
多く摂取すれば効果が高まると考えないことが大切です。
② 複数の商品に含まれる成分を確認する
マルチビタミンやミネラルを含む商品では、成分が重複する場合があります。
利用しているサプリメントの成分量を合計して確認しましょう。
③ 食事からの摂取も考える
栄養素は、サプリメントだけでなく、普段の食事からも摂取しています。
サプリメントの必要性を考えるときは、食生活全体を確認しましょう。
④ 体調の変化に注意する
サプリメントを利用した後に、腹痛や吐き気、発疹などの症状が現れた場合は、摂取を中止しましょう。
症状が強い場合や続く場合には、医療機関に相談してください。
⑤ 必要に応じて専門家に相談する
持病がある方や医薬品を服用している方は、サプリメントの利用について医師や薬剤師に相談しましょう。
栄養素の不足が心配な場合には、管理栄養士に食生活を相談することも役立ちます。
IKIRU+の結論
サプリメントは、必要な栄養素を手軽に補うために役立つ場合があります。
しかし、健康によい成分でも、過剰に摂取すると体に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に、ビタミンAやビタミンD、鉄、亜鉛などは、摂取量に注意が必要です。
複数のサプリメントを利用している場合には、成分の重複や合計摂取量を確認することが大切です。
毎日の食事を基本にしながら、必要な成分を適切な量で摂取することを意識していきましょう。

