年齢とともに飲み込む力は低下する?加齢と嚥下機能の関係
「最近、水を飲むとむせることが増えた」
「以前より食事に時間がかかるようになった」
年齢を重ねる中で、このような変化を感じることはありませんか?
食べ物や飲み物を飲み込む働きを「嚥下(えんげ)」といいます。
嚥下には、舌や喉の筋肉、神経などが関わっており、年齢とともにその働きが変化することがあります。
今回は、加齢によって飲み込む力がどのように変化するのか、注意したい症状とともに考えていきます。
1. 年齢を重ねると飲み込む力はどう変わる?
嚥下は、舌や喉の筋肉、神経などが協調して働くことで行われています。
年齢を重ねると、筋肉量や筋力の低下、感覚の変化などが生じることがあります。
その結果、食べ物を喉へ送り込む力が弱くなったり、飲み込む動作に時間がかかったりする場合があります。
また、唾液の分泌量が減少すると、食べ物がまとまりにくくなることもあります。
ただし、高齢になったからといって、必ず飲み込む力が低下するわけではありません。
健康状態や歯の状態、筋力などによって個人差があります。
嚥下機能は年齢とともに変化することがありますが、その程度には大きな個人差があります。
2. 飲み込む力が低下する原因とは?
飲み込む力の低下には、加齢以外にもさまざまな原因があります。
例えば、脳卒中によって嚥下に関わる神経や筋肉の働きが障害されることがあります。
また、パーキンソン病などの神経疾患や、筋肉の病気が関係する場合もあります。
歯の欠損や入れ歯の不具合によって十分に噛めなくなると、飲み込みやすい食塊を作ることが難しくなる場合があります。
さらに、薬の影響による口の乾燥や、全身の筋力低下なども関係します。
飲み込みにくさを感じたときには、年齢のせいだと決めつけず、原因を確認することが大切です。
3. 飲み込む力の低下に気づくサイン
嚥下機能の低下は、日常の食事の中でさまざまな変化として現れることがあります。
例えば、水やお茶を飲んだときにむせる回数が増えることがあります。
また、食べ物が喉に残ったように感じたり、飲み込んだ後に声がガラガラと湿ったように変化したりする場合もあります。
食事に時間がかかる、食べる量が減る、体重が減少するなどの変化も注意したいサインです。
さらに、食事中にむせなくても、食べ物や唾液が気管に入る「不顕性誤嚥」が起こる場合があります。
むせだけでなく、食事時間や声の変化、体重の減少などにも目を向けることが重要です。
4. 飲み込む力の低下が気になったら?
飲み込みにくさを感じた場合には、まず食事中の姿勢や食べ方を確認しましょう。
食事では上体を起こし、安定した姿勢を保つことが基本です。
また、一口に入れる量を多くしすぎず、落ち着いて食べることも大切です。
ただし、飲み込みにくいからといって、自己判断ですべての飲み物にとろみをつけたり、食事を細かく刻んだりすることが適切とは限りません。
食品の形態や水分の状態は、嚥下機能に合わせて調整する必要があります。
むせが続く場合や、食事量・体重が減少している場合には、医師や言語聴覚士などに相談しましょう。
飲み込む力の変化に早めに気づき、必要に応じて専門的な評価を受けることが、安全な食事につながります。
IKIRU+の結論
嚥下機能は、年齢とともに変化することがありますが、必ずしも加齢だけが原因ではありません。
筋力の低下や病気、口の乾燥など、さまざまな要因が関係しています。
大切なのは、飲み込みにくさを年齢のせいだと諦めず、小さな変化に気づいて適切に対処することです。
毎日の食事を安心して楽しむために、口や喉の働きに目を向けながら、必要に応じて専門職の支援を受けましょう。
