語学学習は高齢者にも効果がある?

「英語を話せるようになりたい」「海外旅行で現地の言葉を使ってみたい」と思ったことはありませんか。
一方で、「若い頃と比べて記憶力が落ちたから、今から外国語を覚えるのは難しい」と感じる人もいるでしょう。
確かに、年齢を重ねると新しい単語を覚えるまでに時間がかかる場合があります。
しかし、語学学習は若い人だけのものではありません。
高齢になってからでも、新しい言葉を学び、少しずつ使えるようになることは可能です。
今回は、語学学習と脳の働きの関係や、年齢を重ねても楽しく学ぶための工夫を紹介します。

1. 高齢になってからでも外国語は学べる?

外国語を学ぶ能力は、年齢によって変化します。
特に、外国語の発音を母語話者と同じように習得することなどは、子どもの頃から学習した人の方が有利な場合があります。
また、年齢を重ねると、単語を覚える速さや聞き取った情報を処理する速さに変化が生じることもあります。
しかし、だからといって高齢者が外国語を学べないわけではありません。

例えば、次のような学習ができます。

  • 海外旅行で使う簡単な会話を覚える
  • 外国語の歌を歌う
  • 好きな映画のせりふを理解する
  • 外国語で簡単な日記を書く
  • 日常的なあいさつを覚える

また、大人には、これまでの知識や経験を生かして学習できるという強みがあります。
例えば、日本語の文法や言葉の意味について理解していることが、外国語の仕組みを学ぶ助けになる場合があります。
高齢になってからでも、目的や学習方法を工夫することで外国語を学ぶことは可能です。

2. 語学学習は脳の健康に役立つ?

外国語を学ぶときには、さまざまな認知機能を使います。
例えば、新しい単語を覚えるときには記憶が必要です。
会話を聞き取るときには、注意を向けながら言葉の意味を理解する必要があります。
また、自分で文章をつくるときには、覚えた単語や文法を組み合わせて考えます。

語学学習には、主に次のような働きが関係しています。

① 記憶
新しい単語や表現を覚え、必要なときに思い出します。

② 注意
相手の話を聞き取り、必要な情報に意識を向けます。

③ 言語機能
単語や文法を理解し、自分の考えを言葉で表現します。

④ 実行機能
状況に合わせて使う言葉を選んだり、間違いを修正したりします。

外国語の学習が高齢者の認知機能に与える影響については、研究が進められています。
一部の研究では、語学学習によって特定の認知課題の成績が改善した例も報告されています。
しかし、研究結果は必ずしも一致しておらず、長期的な効果については十分に明らかになっていません。
また、外国語を学ぶことで認知症を確実に予防できるという証拠もありません。
語学学習は複数の認知機能を使う活動ですが、脳の健康への効果を過大に期待しないことが大切です。

3. 語学学習には脳の働き以外にも魅力がある

外国語を学ぶことには、認知機能への影響だけでなく、日常生活を豊かにする魅力もあります。

① 新しい世界に触れられる
外国の文化や歴史、生活習慣などについて知るきっかけになります。

② 旅行の楽しみが広がる
海外旅行で簡単なあいさつや会話ができると、現地の人との交流を楽しめる場合があります。

③ 達成感を得られる
新しい単語を覚えたり、短い文章を理解できたりすると、小さな達成感につながります。

④ 人との交流が生まれる
語学教室や学習サークルなどを通じて、同じ目標を持つ人と知り合う機会があります。

⑤ 毎日の楽しみが増える
外国語の映画や音楽、本など、趣味の幅を広げることもできます。

また、外国語を流暢に話せるようになることだけが学習の目標ではありません。
好きな歌の意味を理解することや、旅行先で一言あいさつすることも、立派な学習の成果です。
語学学習の魅力は、言葉を覚えることだけでなく、新しい文化や人とのつながりを楽しめることにもあります。

4. 高齢者が語学学習を楽しく続ける5つの工夫

語学学習を始めるときは、無理のない方法で続けることが大切です。

① 身近な言葉から覚える
あいさつや食べ物、旅行で使う表現など、自分の生活に関係する言葉から始めましょう。

② 1日10分程度から取り組む
最初から長時間勉強する必要はありません。短い時間でも繰り返し学ぶことが大切です。

③ 声に出して練習する
単語や短い文章を声に出すことで、発音や会話の練習につながります。

④ 好きな教材を使う
映画や音楽、旅行の会話集など、自分が楽しめる教材を選びましょう。

⑤ 覚えた言葉を実際に使う
家族にあいさつしてみたり、学習仲間と簡単な会話をしたりすることで、学んだ内容を活用できます。

また、新しい単語を忘れてしまっても、必要以上に落ち込むことはありません。
一度覚えたことを忘れるのは、年齢にかかわらず起こることです。
時間を空けて繰り返し復習することで、記憶に残りやすくなります。
聞こえにくさがある場合は、音声の速度を調整したり、字幕や文字を併用したりする方法もあります。
語学学習を続けるためには、完璧を目指すよりも、少しずつ理解できることを楽しむことが大切です。

IKIRU+の結論

高齢になってからでも、外国語を学び、新しい単語や表現を身につけることは可能です。
語学学習では記憶や注意、言語機能など、さまざまな脳の働きを使います。
ただし、語学学習によって認知症を確実に予防できるという科学的な証拠はありません。
外国語を学ぶことには、新しい文化に触れたり、人との交流を楽しんだりする魅力もあります。
年齢を理由に諦めず、自分の興味や生活に合った方法で、言葉を学ぶ楽しさを見つけていきましょう。