着色料とは?|食品に色をつける理由と上手な付き合い方

スーパーやコンビニで食品表示を見ると、「着色料(○○)」と書かれていることがあります。
着色料という言葉を見ると、
「わざわざ色をつける必要があるの?」
「人工的な色は体に悪そう」
「子どもには着色料の入っていない食品を選んだほうがいい?」
と疑問に思う人もいるでしょう。
先に結論をお伝えすると、着色料が使われているという理由だけで、その食品を避ける必要はありません。
一方で、着色料は食品の栄養価を高めるために必要なものではありません。
そのため、「必要以上に怖がる必要はない。でも、積極的に摂る必要があるものでもない」という考え方が分かりやすいでしょう。
今回は、着色料がなぜ使われているのか、そして私たちはどう付き合えばよいのかを考えてみます。
着色料とは?
着色料は、食品に色をつけたり、食品の色を整えたりするために使われる食品添加物です。
食品は、
- 加熱
- 加工
- 保存
- 光
- 酸素
などの影響によって、もともとの色が変化することがあります。
そこで着色料を使い、食品の色を補ったり、商品の特徴を分かりやすくしたりすることがあります。
なぜ食品に色をつけるの?
「味が同じなら、色なんて必要ないのでは?」と思うかもしれません。
しかし、私たちは食べ物を味覚だけで判断しているわけではありません。
例えば、赤い飲み物を見ると、「いちご味かな?」
緑色のお菓子なら、「抹茶味かな?」
と想像することがあります。
食品の色は、味や食品の特徴をイメージするための情報にもなっています。
着色料は、このような食品の見た目を整えるために使われています。
加工すると食品の色が変わることがある
食品には、もともとさまざまな色素が含まれています。
しかし、加工や保存によって、その色が変化することがあります。
分かりやすい例が、切ったりんごです。
りんごを切ってしばらく置いておくと、切り口が茶色くなっていきます。
食品に含まれる成分が酸素などと反応するためです。
加工食品でも同じように、製造や保存の過程で色が変化することがあります。
着色料は、こうした色の変化を補う目的でも使われます。
着色料にはどんな種類がある?
食品に使用される着色料には、さまざまなものがあります。
カロテノイド系の色素
黄色や橙色、赤色などを表現するために利用されます。
植物などにもカロテノイドは存在しています。
アントシアニン系の色素
赤色や紫色などを表現するために利用されます。
アントシアニンは、植物にも存在する色素です。
クチナシ色素
クチナシの果実を原料とする着色料です。
食品によって黄色や青色などを表現するために使用されます。
カラメル色素
糖類などを加熱することでつくられる褐色系の着色料です。
飲料や調味料など、さまざまな食品に使用されています。
食用タール色素
化学的に合成される着色料です。
食品表示では、
「赤色○号」
「黄色○号」
などの名称を見ることがあります。
「天然の着色料なら安全」なの?
着色料について、
天然=安全
合成=危険
というイメージを持つ人もいるでしょう。
しかし、安全性は「天然か人工か」だけでは判断できません。
自然界にも人体に有害な物質は存在します。
反対に、化学的に合成された物質でも、安全性評価や使用基準などに基づいて食品に使用されているものがあります。
そのため、「植物由来だから安心」あるいは、「化学的につくられているから危険」という判断は適切ではありません。
見るべきなのは、具体的にどの物質なのか、どのくらい摂取するのかという点です。
「○色○号」と書かれていると怖い?
「赤色○号」「黄色○号」などの名前を見ると、「いかにも化学物質のようで怖い」と感じるかもしれません。
反対に、「植物色素」「○○由来」という言葉には安心感を持ちやすいかもしれません。
しかし、名前から受ける印象と安全性は別の問題です。
聞き慣れない名前だから危険というわけではありません。
食品添加物について考えるときには、名前の印象だけで判断しないことが大切です。
着色料の安全性はどう考える?
日本で食品添加物として使用される着色料についても、安全性の評価や使用に関するルールがあります。
必要に応じて、
使用できる食品
使用できる量
使用方法
などの基準が設けられています。
したがって、食品に着色料が使用されているという事実だけから、「危険な食品だ」と判断する必要はありません。
安全性を考えるうえでは物質の種類と摂取量が重要です。
「海外では禁止されている着色料」はどう考える?
インターネットでは、「日本では使われているのに海外では禁止されている」という情報を見かけることがあります。
こうした情報を見るときは、もう少し詳しく確認する必要があります。
例えば、
どの国なのか?
食品への使用そのものが禁止されているのか?
特定の商品だけなのか?
使用量が制限されているのか?
注意表示が必要という話なのか?
などです。
国や地域によって食品添加物の制度や分類、使用条件などは異なります。
そのため、「海外では禁止」という言葉だけで危険性を判断しないことが大切です。
着色料には栄養上のメリットがあるの?
ここは保存料との違いを理解すると分かりやすくなります。
保存料には、微生物の増殖を抑えて食品の保存性を高めるという役割があります。
一方、着色料の主な役割は食品の色や見た目を整えることです。
基本的に、「健康のために着色料を摂ったほうがよい」というものではありません。
着色料を摂ること自体を健康目的にする必要はありません。
それなら着色料は避けたほうがいい?
ここで、「健康上必要ないなら、全部避けたほうがいいのでは?」と思うかもしれません。
しかし必ずしもそうではありません。
食品には、味、香り、見た目、保存性、価格、食べやすさなど、さまざまな役割や価値があります。
着色料が使用されている食品を時々食べることまで、必要以上に心配する必要はありません。
一方で、「自分は着色料を使っていない食品を選びたい」と考えて選択することにも問題はありません。
大切なのは、「着色料入りは危険だから絶対に食べない」と考える必要はないということです。
子どもには着色料不使用の商品を選ぶべき?
子どもが鮮やかな色の菓子やジュースを欲しがると、「着色料が心配」と思う保護者もいるでしょう。
着色料不使用の商品を選ぶことは、一つの選択肢です。
しかし、子どもの健康のために必ず着色料を避けなければならないということではありません。
むしろ、菓子や清涼飲料水については、
どのくらい食べているか
どのくらいの頻度で食べているか
糖類を摂りすぎていないか
普段の食事が整っているか
といったことも重要です。
例えば、毎日甘いジュースを飲んでいる場合、「着色料が天然か合成か」だけに注目するより、甘い飲料を毎日飲む習慣そのものについて考えることも大切です。
「着色料不使用」なら健康的?
これも、必ずしもそうとは限りません。
例えば、着色料不使用のお菓子であっても、糖類や脂質を多く含んでいる場合があります。
逆に着色料が使用されている食品だからといって、それだけで食品全体が不健康になるわけでもありません。
「着色料不使用」という一つの表示だけではなく、栄養成分や食べる量、頻度まで含めて考えることが大切です。
では、着色料とはどう付き合えばいい?
毎日の生活では、次のように考えると分かりやすいでしょう。
① 着色料が入っているだけで避けなくていい
食品表示に「着色料」と書かれていても、それだけを理由に危険な食品と判断する必要はありません。
普段の食生活の中で適量を楽しむのであれば、必要以上に怖がらなくてよいでしょう。
② 着色料不使用を選びたいなら選んでもいい
「できるだけシンプルな食品を選びたい」という理由で、着色料を使用していない商品を選ぶこともできます。
ただし、着色料不使用だから健康食品になるわけではありません。
③ 菓子やジュースは「着色料」より食べる量にも注目する
色鮮やかな菓子や清涼飲料水を選ぶときは、着色料だけを見るのではなく、糖類、エネルギー量、食べる頻度なども確認してみましょう。
④ 名前だけで怖がらない
「赤色○号」のような聞き慣れない名称でも、名前だけで危険性を判断することはできません。
気になる場合は、SNSの短い情報だけでなく、公的機関などの情報を確認してみましょう。
結局、着色料入りと着色料不使用、どちらを買えばいい?
普段の買い物では、このように考えれば十分です。
| こんなとき | 選び方 |
|---|---|
| 着色料が入っている | それだけを理由に避けなくてOK |
| 着色料不使用の商品が好き | 選んでもOK |
| 子どものお菓子を選ぶ | 着色料だけでなく量・頻度・糖類なども見る |
| 「天然着色料」と書かれている | 天然という言葉だけで安全性を判断しない |
| 「赤色○号」などが気になる | 名前だけで怖がらず、具体的な物質について確認する |
| 2商品で迷っている | 着色料だけでなく、栄養成分・価格・量なども含めて選ぶ |
IKIRU+の結論
着色料は、食品の色を整えたり、食品の特徴を分かりやすくしたりするために使用される食品添加物です。
保存料のように食品を長持ちさせることが主な目的ではなく、基本的には食品の見た目を整えるために使われます。
そのため、健康のために積極的に摂る必要はありません。
しかし同時に、着色料が入っているからという理由だけで、その食品を避ける必要もありません。
普段の食品選びでは、「着色料の有無だけで健康的かどうかを判断しない」ことを基本にしましょう。
着色料不使用の商品を選びたい人は選んでも構いません。
一方、着色料を使用した食品を食べる場合も、必要以上に不安になる必要はありません。
特に菓子や清涼飲料水では、着色料だけに注目するのではなく、食べる量や頻度、糖類なども含めて食品全体を見ることのほうが実際の食生活では役立ちます。

