体幹を使うとはどういうこと?

運動について調べていると、「体幹を鍛えましょう」「体幹を使って歩きましょう」という言葉をよく目にします。
しかし、「体幹を使う」とは、具体的にどういうことなのでしょうか。
体幹は単に「腹筋」のことではありません。立つ、歩く、物を持つなど、私たちが日常生活で体を動かすときには、胴体部分のさまざまな筋肉が働いています。
バランスを考えるうえでも、体幹を固めることではなく、手足を動かしながら体を安定させることが大切です。


体幹とは「お腹」だけではない

「体幹」と聞くと、お腹の筋肉をイメージする人が多いかもしれません。
一般的には、頭や手足を除いた胴体部分を体幹と考えます。
お腹だけでなく、背中や腰まわりなどの筋肉も関係しています。
これらの筋肉は、姿勢を保ったり、手足を動かしたりするときに働いています。
そのため、体幹を鍛える=腹筋運動をたくさんすることではありません。
日常生活のさまざまな動作の中で、私たちはすでに体幹を使っています。


立っているだけでも体幹は働いている

私たちは立っているとき、何もしなくても体が完全に静止しているわけではありません。
小さく揺れる体を安定させるために、脚だけでなく体幹周辺の筋肉も働いています。

さらに、

歩く。
振り返る。
物を持つ。
腕を伸ばす。
階段を上る。

といった動作では、手足を動かしながら胴体を安定させる必要があります。
つまり、体幹は特別な運動をするときだけ使うものではなく、生活の中で体を安定させる土台のような役割をしています。


バランスを崩したときにも体幹を使う

歩いている途中で体が少し傾いたとき、私たちは姿勢を立て直そうとします。
このときも、足首や脚だけでなく体幹を含めた全身を使います。
また、棚にある物へ手を伸ばすときには、腕の動きに合わせて体の重心が変化します。
それでも倒れないように、体は無意識に姿勢を調整しています。
バランス能力を高めるためには、一部分の筋肉だけではなく、手足と体幹を一緒に使えることが重要なのです。


お腹にずっと力を入れる必要はない

「体幹を使う」と聞いて、お腹を強くへこませたり、常に力を入れたりする必要はありません。
体を固めすぎると、かえって自然な動きがしにくくなることがあります。

歩くときにも、

「お腹に力を入れなければ」
「背筋を伸ばさなければ」

と考えすぎる必要はありません。
自然に呼吸をしながら、無理なく姿勢を保つことを大切にしましょう。
体幹を使うことと、体を硬く固めることは同じではありません。


日常の動きでも体幹を使うことができる

体幹を使うために、難しいトレーニングをする必要はありません。
たとえば、安定した机などにつかまりながら左右へゆっくり体重を移してみます。
椅子から立ったり座ったりする運動も、脚だけでなく体幹を使います。
ウォーキングでは、脚を交互に動かしながら上半身の姿勢を保っています。

このように、

立つ。
歩く。
体重を移動させる。
手を伸ばす。
方向を変える。

といった動作そのものが、体幹を使う機会になります。
特定の「体幹トレーニング」だけにこだわらず、普段から全身を動かすことを大切にしましょう。


IKIRU+の結論

「体幹を使う」とは、お腹に力を入れ続けることではありません。

体幹は、

姿勢を保つ。
手足を動かす。
重心の変化に対応する。
体が傾いたときに姿勢を調整する。

といった場面で働いています。
特別な体幹トレーニングをしなければ、体幹を使えないわけではありません。
歩く、立ち座りをする、物を取る、振り返るなど、日常生活にも体幹を使う機会はたくさんあります。
大切なのは、お腹を硬くして「体幹を意識する」ことよりも、日常生活の中で体全体をさまざまに動かし続けることです。
体幹も、脚や足首などと一緒に働く体の一部として考えていきましょう。