夜間のトイレで転ばないための環境づくり
夜中に目が覚めて、トイレへ向かう。
毎日の何気ない行動ですが、夜間は昼間とは条件が異なります。
暗くて足元が見えにくい。寝起きですぐに体を動かす。急いでトイレへ向かう。このような状況が重なることで、転倒につながることがあります。
夜間の転倒を防ぐためには、運動だけではなく、「夜中でも安全にトイレまで移動できる環境」をつくっておくことが大切です。
暗いまま歩かない
夜間の移動で、まず見直したいのが明るさです。
「家の中だから場所は分かっている」と、照明をつけずにトイレへ行っていないでしょうか。
暗い場所では、
床にある物。
小さな段差。
家具の角。
廊下に置かれた荷物。
などを確認しにくくなります。
また、夜中に突然明るい照明をつけるのがまぶしいと感じることもあります。
その場合は、足元灯や人の動きを感知して点灯する照明などを利用する方法もあります。
寝室からトイレまでの経路を確認できる程度の明るさを確保することを考えてみましょう。
寝室からトイレまでの「道」を整えよう
昼間は問題にならない物でも、夜間にはつまずく原因になることがあります。
寝室からトイレまで実際に歩きながら、
床に物が置かれていないか。
電気コードが通っていないか。
マットがめくれていないか。
家具で通路が狭くなっていないか。
確認してみましょう。
特に、夜中に何度もトイレへ行く人にとって、この経路は毎日利用する大切な生活動線です。
家全体を一度に変えるのが難しくても、寝室からトイレまでの経路だけでも安全にしておくことには意味があります。
起きてすぐに歩き始めない
夜中に目が覚めると、「早くトイレへ行かなければ」と急いで起き上がることがあります。
しかし、寝起きは体が十分に目覚めていなかったり、立ち上がったときにふらついたりする場合があります。
まず上半身を起こす。
ベッドや布団の端で姿勢を整える。
ゆっくり立ち上がる。
立ってからふらつきがないことを確認する。
そして歩き始める。
特に普段から立ちくらみがある人は、急に起き上がって歩き出さないことを意識しましょう。
頻繁な立ちくらみや強いめまいがある場合には、医療機関へ相談することも大切です。
手探りで家具につかまらない
暗い部屋を歩くとき、壁や家具を手探りしながら移動している人もいるかもしれません。
しかし、
動きやすい椅子。
キャスター付きの家具。
軽いテーブル。
不安定な棚。
などは、体重をかけたときに動いてしまう可能性があります。
「いつもここにつかまっている」という場所があるなら、その家具が本当に体を支えられるものなのか確認してみましょう。
必要に応じて、手すりなどの安定した支えを利用する方法もあります。
つかまるなら、体重をかけても動かないものを選ぶことが基本です。
夜間のトイレが多い場合は原因にも目を向けよう
夜中に何度もトイレへ行けば、それだけ暗い時間帯に移動する回数も増えます。
ただし、「転倒が怖いから」と自己判断で水分を極端に減らすことはおすすめできません。
夜間に何度も排尿する状態には、生活習慣だけでなく、泌尿器の問題や睡眠、服用している薬、その他の病気などが関係する場合があります。
夜間のトイレが多く生活に支障がある場合には、「年齢だから」と決めつけず医師へ相談することも考えましょう。
転倒を防ぐことと、夜間に何度もトイレへ行く原因を考えることは分けて考える必要があります。
IKIRU+の結論
夜間のトイレでの転倒を防ぐためには、寝る前に環境を整えておくことが大切です。
今夜からでも、
寝室からトイレまでの足元を明るくする。
通路に物を置かない。
マットやコードなど、つまずくものを確認する。
起きてすぐに歩き出さない。
必要なら安定した手すりなどを利用する。
というところから見直してみましょう。
夜間だからといって、転倒を完全に防ぐ特別な方法があるわけではありません。
大切なのは、眠い状態でも、暗い状態でも、できるだけ安全に移動できる環境をあらかじめつくっておくことです。
「夜中に起きてから気をつける」のではなく、「寝る前に安全な道をつくっておく」。
それが、夜間のトイレでの転倒を防ぐためにできる身近な対策です。
