60代の運動|元気に動ける体を保つために
60代になると、仕事を退職したり、生活のリズムが変わったりする人も増えてきます。
これまで忙しく働いていた人が、自分の時間を持てるようになる一方で、通勤や仕事で体を動かす機会が減ることもあります。
また、「以前より疲れやすくなった」「階段が少し大変になった」など、体力の変化を感じ始める人もいるでしょう。
60代からの運動で大切なのは、若いころの体力を取り戻すことではありません。
これからも自分の足で歩き、好きなことを楽しめる体を保つことを考えていきましょう。
60代は生活の変化によって活動量が減ることもある
60代は、生活環境が大きく変わることのある年代です。
定年退職を迎える。
仕事の時間が短くなる。
自宅で過ごす時間が増える。
趣味や地域活動を始める。
こうした変化は、生活を豊かにするきっかけにもなります。
一方で、通勤や仕事で自然に歩いていた時間が減ると、一日の活動量が少なくなる場合があります。
たとえば、毎日駅まで歩いていた人が退職すると、それだけで歩く時間が減ってしまうかもしれません。
そのため、60代では「運動をする時間」だけでなく、「一日を通してどれくらい体を動かしているか」にも目を向けてみましょう。
歩く習慣を大切にしよう
60代から取り入れやすい運動の一つが、ウォーキングです。
歩くことは、脚の筋肉を使うだけでなく、心肺機能や持久力を保つためにも役立ちます。
また、散歩や買い物などの外出は、人との交流や気分転換にもつながります。
近所を散歩する。
買い物へ歩いて行く。
公園を歩く。
家族や友人と一緒に出かける。
このように、普段の生活に歩く機会を取り入れてみましょう。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、65歳以上の高齢者に対して、歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日40分以上行うことが推奨されています。
ただし、これはすべての人が必ず達成しなければならない基準ではありません。また、60〜64歳は同ガイドでは成人の区分に含まれます。
年齢だけで運動量を決めず、今の体力や健康状態に合わせて、少しずつ活動量を増やすことが大切です。
筋力を保つための運動も取り入れよう
60代からは、歩くことに加えて筋力を保つ運動も意識したいところです。
特に脚の筋力は、
椅子から立ち上がる。
階段を上る。
歩く。
段差を越える。
といった日常生活の動作を支えています。
自宅で取り入れやすい運動として、椅子からの立ち座りがあります。
安定した椅子に座り、ゆっくり立ち上がって、再び座ります。
ほかにも、安定した机などにつかまって行うかかと上げや、無理のないスクワットなどがあります。
最初から多くの回数を行う必要はありません。
安全にできる運動を選び、少しずつ筋肉を使う機会を増やしていきましょう。
バランス能力にも目を向けよう
年齢を重ねても安定して歩くためには、筋力だけでなくバランス能力も大切です。
歩いているときには、左右の脚へ交互に体重を移しながら姿勢を保っています。
また、方向を変えたり、段差を越えたりするときにもバランスを使います。
そのため、普段から歩くことに加えて、安全な範囲でバランスを使う運動を取り入れる方法もあります。
たとえば、
安定した机につかまって左右へ体重を移す。
手すりなどにつかまりながら片脚を少し持ち上げる。
ゆっくり立ったり座ったりする。
といった運動です。
ただし、無理に手を離したり、不安定な場所で練習したりする必要はありません。
バランス運動は、難しいことに挑戦するよりも、安全に続けられることを優先しましょう。
運動を「生活の楽しみ」にすることも大切
60代からの運動は、健康のためだけに行う必要はありません。
散歩をしながら季節の変化を楽しむ。
友人とウォーキングをする。
家庭菜園を楽しむ。
旅行先で街を歩く。
地域の体操教室に参加する。
こうした活動にも、体を動かす機会があります。
「健康のために毎日運動しなければ」と考えると、負担に感じることもあるでしょう。
しかし、好きな活動の中に体を動かす機会があれば、自然と継続しやすくなります。
また、持病がある人や運動中に胸の痛み、強い息切れ、めまいなどが現れる人は、無理をせず医師に相談することも大切です。
運動そのものを目的にするだけでなく、体を動かすことを生活の楽しみにつなげていきましょう。
IKIRU+の結論
60代からの運動で大切なのは、これからも元気に動ける体を保つことです。
そのために、
毎日の生活で歩く機会を持つ。
椅子からの立ち座りなどで筋力を使う。
安全な範囲でバランス運動を取り入れる。
座りっぱなしの時間を減らす。
趣味や外出を通して楽しく体を動かす。
ことを意識してみましょう。
60代になったからといって、運動を控える必要はありません。
一方で、若いころと同じように激しい運動をしなければならないわけでもありません。
大切なのは、今の自分に合った方法で体を動かし続けることです。
70代、80代になっても歩き、出かけ、好きなことを楽しめるように。
60代からの運動を、これからの生活を豊かにする習慣として考えていきましょう。
