70代の運動|歩く・立つ力を大切にしよう

70代になると、「以前より歩く速度が遅くなった」「椅子から立ち上がるときに少し力が必要になった」など、体の変化を感じる人もいるでしょう。
一方で、趣味や旅行、地域活動などを楽しみ、元気に活動している人もたくさんいます。
70代だからといって、必ず体力が大きく低下するわけではありません。体の状態には個人差があり、これまでの運動習慣や生活環境なども関係しています。
大切なのは、これからも自分の足で立ち、歩き、好きな場所へ出かけられる体を保つことです。
70代からの運動について、日常生活とのつながりを考えてみましょう。


70代では「歩く・立つ力」を意識しよう

私たちが毎日の生活で繰り返している動作に、「立つ」と「歩く」があります。

朝、ベッドから起き上がる。
椅子から立ち上がる。
トイレへ移動する。
買い物へ出かける。

こうした動作は、生活の基本となるものです。
年齢を重ねると、筋力やバランス能力などが変化し、以前より動作に時間がかかることがあります。
また、外出する機会が減ることで、脚の筋肉を使う時間が少なくなる場合もあります。
そのため70代では、特別な運動能力を高めることだけでなく、普段の生活に必要な動きを保つことを大切にしましょう。


椅子からの立ち座りで脚の筋肉を使おう

立ち上がる動作には、太ももやお尻などの筋肉が関係しています。
そのため、椅子からの立ち座りは、日常生活に直結した筋力運動の一つです。
まずは、安定した椅子に座ります。
足を床につけ、必要に応じて肘掛けや安定した支えを使いながら、ゆっくり立ち上がります。
その後、ゆっくり椅子へ座ります。
最初は数回でも構いません。
大切なのは、無理に回数を増やすことではなく、安全に立ったり座ったりできることです。
立ち上がる際にふらつく場合は、無理に一人で練習せず、専門職に相談しましょう。
普段の生活に必要な「立つ力」を、日常的な動作の中で使い続けることが大切です。


歩く機会を減らさないようにしよう

70代でも、歩くことは大切な身体活動です。
ウォーキングは脚の筋肉を使うだけでなく、心肺機能や持久力を保つためにも役立ちます。
また、外出することは人との交流や気分転換にもつながります。

近所を散歩する。
買い物へ歩いて行く。
公園を歩く。
友人と一緒に出かける。

このように、日常生活の中に歩く機会を取り入れてみましょう。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、65歳以上の高齢者に対して、歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日40分以上行うことが推奨されています。
ただし、これはすべての人が必ず40分歩かなければならないという意味ではありません。
今の体力によっては、5分や10分から始める方が適している場合もあります。
時間や歩数だけを目標にせず、自分の状態に合わせて歩く機会を持つことを考えましょう。


転倒を防ぐためにバランス能力も大切にしよう

70代からの運動では、筋力だけでなくバランス能力にも目を向けたいところです。
歩いているときには、片方の脚で体を支えながら、反対の脚を前へ運んでいます。
また、方向を変えたり、段差を越えたりするときにもバランス能力が必要です。

安全に行いやすい運動として、

安定した机につかまって左右へ体重を移す。
手すりにつかまりながらかかとを上げ下げする。
安定した支えを利用して片脚を少し持ち上げる。

といった方法があります。
ただし、転倒が心配な人が無理に片脚立ちをする必要はありません。
バランス運動では、何秒立てるかよりも、安全に体を動かせることを優先しましょう。


運動を頑張りすぎないことも大切

「筋力が落ちないように、毎日たくさん運動しなければ」と考える人もいるかもしれません。
しかし、70代からの運動では、体力や健康状態に合わせて負荷を調整することが重要です。

疲れている日には運動量を減らす。
暑い日は涼しい時間帯や室内で体を動かす。
膝や腰に痛みがある場合は無理をしない。
体調が悪い日は休む。

こうした調整も、運動を長く続けるためには必要です。
また、持病がある人や、運動中に胸の痛み、強い息切れ、めまいなどが現れる人は、運動を中止して医師に相談しましょう。
毎日同じ量の運動をすることより、体調に合わせながら継続することを大切にしましょう。


IKIRU+の結論

70代からの運動で大切なのは、これからも日常生活に必要な動きを保つことです。

そのために、

椅子からの立ち座りで脚の筋肉を使う。
無理のない範囲で歩く機会を持つ。
安全な方法でバランス能力を使う。
座りっぱなしの時間を減らす。
体調に合わせて運動量を調整する。

ことを意識してみましょう。
70代になったからといって、運動を諦める必要はありません。
一方で、若いころと同じ運動量を目指す必要もありません。
大切なのは、今の自分に合った方法で体を使い続けることです。

買い物へ行く。
散歩を楽しむ。
家族や友人に会いに行く。
趣味や旅行を楽しむ。

こうした生活を続けるためには、歩く力や立つ力が大切な役割を果たします。
70代からの運動は、80代、90代になっても自分らしい生活を続けるための準備です。
今日できることを少しずつ積み重ねながら、これからも動ける体を大切にしていきましょう。