果物はどのくらい食べればいい?|果物の栄養と上手な取り入れ方

「果物は体によさそうだから、たくさん食べても大丈夫」
「果物には糖分が多いから、太りそう」
果物については、このような正反対のイメージを持つ人もいるでしょう。
果物には、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、さまざまな栄養成分が含まれています。
一方で、果物には果糖やブドウ糖などの糖も含まれています。
大切なのは「果物は健康によい・悪い」と二つに分けるのではなく、どのような特徴があり、どのくらい食べるとよいのかを知ることです。
今回は、果物の栄養と毎日の食生活への取り入れ方について考えてみましょう。
果物にはどんな栄養がある?
果物に含まれる栄養成分は、種類によって異なります。
代表的なものには、
- ビタミンC
- カリウム
- 食物繊維
- 葉酸
- カロテノイドなどの成分
があります。
例えば、みかんやキウイフルーツ、いちごなどはビタミンCを含みます。
バナナなどにはカリウムが含まれています。
また、多くの果物には食物繊維も含まれています。
一種類の果物ですべての栄養素を摂れるわけではありません。
季節や好みに合わせて、さまざまな果物を楽しむことが栄養の面からも大切です。
果物には糖が含まれている
果物には、
果糖(フルクトース)
ブドウ糖(グルコース)
ショ糖(スクロース)
などの糖が含まれています。
そのため、「果物にも糖が入っているなら、お菓子と同じなのでは?」と思うかもしれません。
しかし、果物そのものには糖だけではなく、食物繊維、ビタミン、ミネラル、水分なども含まれています。
砂糖を多く使用した菓子や清涼飲料水と、果物そのものを単純に同じものとして考えるのは適切ではありません。
「果糖=太る」は本当?
果糖という名前から、「果物を食べると太る」と考える人もいます。
しかし、体重の増減は果物に含まれる一つの糖だけで決まるものではありません。
食事全体から摂るエネルギー量、活動量、食生活など、さまざまな要因が関係しています。
もちろん果物にもエネルギーがありますから、いくら食べてもよいという意味ではありません。
大切なのは、果物を食べるか食べないかではなく、食生活全体の中で適量を取り入れることです。
果物は1日にどのくらい?
日本では、食生活の指針として1日200g程度の果物が一つの目安として示されています。
200gと聞いても、イメージしにくいかもしれません。
果物の種類や大きさによって異なりますが、「毎日の食生活に果物を取り入れる」ための目安として考えるとよいでしょう。
毎日きっちり200gを量る必要はありません。
食べる量が極端に少ない人であれば、まずは普段の食生活に果物を取り入れるところから始める方法もあります。
果物はいつ食べるのがいい?
「果物は朝に食べたほうがいい」
「夜の果物は太る」
といった話を聞くことがあります。
しかし、健康な人が果物を食べる場合、特定の時間だけに食べなければならないというものではありません。
朝食に加えるのもよいですし、間食や食後に取り入れる方法もあります。
時間だけを気にするより、一日にどのくらい食べているのか、食生活全体がどうなっているのかを見ることが大切です。
朝食に果物を取り入れてみる
前の記事では、朝食について取り上げました。
忙しい朝には、果物を利用する方法もあります。
例えば、パン+ヨーグルト+果物あるいは、ごはん+卵+みそ汁+果物などです。
バナナやみかんなど、調理をほとんど必要としない果物もあります。
朝食の準備に時間をかけられない人にとっても、取り入れやすい食品の一つです。
果物はお菓子の代わりになる?
間食というと、菓子類を思い浮かべる人も多いでしょう。
間食の一部を果物にする方法もあります。
果物なら、甘味を楽しみながら、食物繊維やビタミン、ミネラルなども摂ることができます。
ただし、「果物なら無制限に食べてもいい」わけではありません。
果物にもエネルギーや糖質が含まれているため、量を考えて楽しみましょう。
果物と果汁100%ジュースは同じ?
「果物を食べる代わりに、100%ジュースを飲んでいる」という人もいるかもしれません。
しかし、果物そのものと果汁100%ジュースは同じではありません。
果物をジュースに加工すると、食物繊維の量や形などが変わります。
また、液体は短時間で多く摂取しやすいという特徴もあります。
例えば、果物を何個も一度に食べるのは大変でも、ジュースなら比較的簡単に飲めてしまいます。
「果汁100%だから果物を何個食べても同じ」と考えないことが大切です。
スムージーなら果物と同じ?
果物や野菜をミキサーにかけたスムージーも人気があります。
果汁だけを取り出すジュースとは異なり、果物を丸ごと利用する場合には食物繊維も残ります。
一方で、細かくすることで食べ方が変わり、複数の果物を一度に摂取しやすくなるという特徴があります。
さらに、
砂糖
はちみつ
シロップ
アイスクリーム
などを加える商品もあります。
「スムージーという名前だから健康的」と判断するのではなく、何がどのくらい入っているかを見ることが重要です。
ドライフルーツはどう?
レーズンや干し柿、プルーンなどのドライフルーツも果物です。
水分が減っているため、同じ重量で比べると生の果物より糖質やエネルギーが凝縮されています。
そのため、生の果物と同じ感覚で大量に食べると、摂取エネルギーが多くなることがあります。
一方で保存しやすく、少量でも食べやすいという特徴があります。
食品の特徴を理解して量を考えれば、食生活に取り入れることができます。
缶詰の果物はどう?
果物の缶詰も便利な食品です。
長期間保存でき、季節に関係なく利用できます。
ただし、商品によってはシロップに漬けられているものがあります。
生の果物とは糖類やエネルギー量などが異なる場合があるため、食品表示を確認してみましょう。
「生の果物以外はダメ」と考える必要はありませんが、加工方法による違いを知っておくことが大切です。
果物の皮にも栄養はある?
りんご、ぶどうなど、皮ごと食べられる果物もあります。
果物によっては、皮やその周辺にも食物繊維やさまざまな成分が含まれています。
そのため、食べられる種類については、よく洗って皮ごと食べる方法もあります。
ただし、すべての果物の皮が食べられるわけではありません。
食べやすさや安全性なども考え、自分に合った方法で楽しみましょう。
「果物は血糖値が上がるから食べないほうがいい」?
果物には糖質が含まれているため、食べれば血糖値に影響します。
しかし、「糖質が入っている=食べてはいけない」ということではありません。
果物には食物繊維やビタミン、ミネラルなども含まれています。
健康な人が適量の果物を食べることまで避ける必要はありません。
一方、糖尿病などで食事療法を行っている場合には、果物の量や食べ方について個別の指示を受けることがあります。
治療中の場合は、医師や管理栄養士などに相談しましょう。
腎臓の病気がある人は注意が必要な場合も
果物の多くにはカリウムが含まれています。
健康な人にとってカリウムは必要なミネラルですが、腎機能が低下している人などでは、カリウムの摂取量を調整することがあります。
そのため、「果物は健康によいから、たくさん食べよう」という情報がすべての人に当てはまるわけではありません。
健康情報を見るときには、「誰を対象にした情報なのか」を考えることも大切です。
サプリメントより果物を食べる意味
「ビタミンCを摂りたいなら、サプリメントでいいのでは?」と思う人もいるでしょう。
果物には、一つのビタミンだけが入っているわけではありません。
例えば、水分、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどさまざまな成分を一緒に摂ることができます。
もちろん、必要に応じてサプリメントを利用する場合もあります。
しかし、通常の食生活では、まず食品からさまざまな栄養素を摂ることを基本に考えてみましょう。
「果物だけ」で健康になるわけではない
果物にはさまざまな栄養成分があります。
だからといって、「毎日果物を食べているから食生活は完璧」というわけではありません。
果物だけでは、食事に必要なすべての栄養素を十分に摂ることはできません。
主食、肉・魚・卵・大豆製品、野菜など、さまざまな食品と組み合わせることが大切です。
これまでの記事と同じように、重要なのは特定の食品ではなく食生活全体を見ることです。
まとめ
果物には、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、さまざまな栄養成分が含まれています。
一方で糖質やエネルギーも含まれているため、「健康によいから、いくら食べてもいい」というものではありません。
日本では、1日200g程度が果物摂取の一つの目安として示されています。
生の果物だけでなく、冷凍されたものなども上手に活用しながら、無理なく食生活に取り入れてみましょう。
そして、果物ジュース、スムージー、ドライフルーツ、缶詰などは、それぞれ生の果物とは特徴が異なります。
「果物かどうか」だけで判断せず、どのような形で、どのくらい食べているのかまで考えることが大切です。

