姿勢とバランスにはどんな関係がある?
「姿勢が悪いとバランスも悪くなるの?」と気になる人もいるでしょう。
私たちは立ったり歩いたりするとき、体が倒れないように姿勢を絶えず調整しています。そのため、姿勢とバランスは深く関係しています。
ただし、「背筋をピンと伸ばせばバランスがよくなる」という単純なものではありません。大切なのは、状況に合わせて姿勢を変えながら、安定して体を支えられることです。
よい姿勢は「まっすぐ固めること」ではない
よい姿勢というと、
「胸を張る」
「背筋をまっすぐ伸ばす」
「お腹に力を入れる」
といった姿勢を想像するかもしれません。
しかし、私たちは一日中同じ姿勢で生活しているわけではありません。
物を取るときには体を前へ傾け、振り返るときには体をひねります。歩けば体の重心も次々と移動します。
つまり、生活の中で大切なのは、理想的な姿勢を固定することではありません。
必要な動きに合わせて姿勢を変え、それでもバランスを保てることが重要です。
体の重心が動くたびにバランスを調整している
立っている状態から体を前へ傾けると、体の重心も前方へ移動します。
横へ手を伸ばせば、重心も横方向へ変化します。
そのたびに、足首や膝、股関節、体幹などを使いながら、倒れないように姿勢を調整しています。
日常生活でも、
棚から物を取る。
床の物を拾う。
後ろを振り返る。
歩きながら方向を変える。
といった場面で、この能力を使っています。
バランスとは「動かずに立つ力」だけではなく、「動きながら姿勢を調整する力」でもあるのです。
前かがみになったからといって「悪い姿勢」とは限らない
年齢を重ねると、若い頃と比べて姿勢が変化することがあります。
しかし、見た目だけで「姿勢が悪い」と決めつける必要はありません。
体格や骨格、関節の状態などによって、楽に立てる姿勢は人それぞれです。
無理に胸を張ったり、腰を反らしたりして「正しい姿勢」をつくろうとすると、かえって体に負担がかかることもあります。
まずは、余計な力を入れず、安定して立てる姿勢を大切にしましょう。
姿勢を保つためには筋肉も使っている
立っているだけでも、脚や体幹などの筋肉は姿勢を支えるために働いています。
さらに、体が傾いたときには、さまざまな筋肉を使って姿勢を立て直します。
そのため、バランスを保つには筋力も大切です。
椅子から立ったり座ったりする。
ウォーキングをする。
かかと上げをする。
安全な場所で体重を左右に移動させる。
こうした運動を通して、日常的に体を使っていきましょう。
姿勢だけを意識するのではなく、姿勢を支える体を使うことも大切です。
「姿勢をよくしなければ」と力みすぎない
健康のために姿勢を意識することはよいことですが、一日中「正しい姿勢」を維持しようとする必要はありません。
むしろ、同じ姿勢を長時間続けないことも大切です。
長く座っていたら立つ。
少し歩く。
肩を動かす。
体の向きを変える。
このように、こまめに姿勢を変えてみましょう。
バランスを保つ体をつくるためにも、一つの姿勢を守り続けるより、いろいろな姿勢や動きを経験することを意識してみてください。
IKIRU+の結論
姿勢とバランスには深い関係があります。
しかし、大切なのは「背筋をまっすぐにすること」だけではありません。
安定して立つ。
体を傾けても姿勢を調整する。
重心を移動させる。
動いたあとに再び安定する。
こうした能力も、日常生活では必要です。
「正しい姿勢をつくらなければ」と体を固めるのではなく、歩く、立つ、振り返る、物を取るなど、日常の中でさまざまな動きをしていきましょう。
よい姿勢とは、一つの形を守り続けることではなく、状況に合わせて体を動かせること。
その視点から、バランスのよい体づくりを考えていきましょう。
