歩きながらバランス能力を鍛える方法
バランストレーニングというと、片脚立ちなど、その場で行う運動をイメージする人も多いでしょう。
しかし、私たちは歩いているときにも、常にバランスをとっています。
片方の足からもう片方の足へ体重を移し、体を前へ進めながら姿勢を保つ。この動作の繰り返しが「歩く」ということです。
つまり、普段のウォーキングも、安全に行えばバランス能力を使う機会になります。
歩くこと自体がバランスを使う運動
歩いているときには、一瞬ですが片方の足だけで体を支える時間があります。
そして、右脚から左脚、左脚から右脚へと交互に体重を移動させながら前へ進みます。
その間にも、
足首で体を支える。
脚の筋肉を使う。
体幹を安定させる。
周囲の状況に合わせて姿勢を調整する。
といった働きが必要です。
そのため、特別なバランス運動だけでなく、普段から歩く機会を持つことも大切です。
まずは安全な場所を普通に歩こう
バランスを鍛えるためだからといって、最初から難しい歩き方をする必要はありません。
まずは平らで歩きやすい場所を、自分のペースで歩きましょう。
目線を少し前へ向け、肩に余計な力を入れず、自然な歩幅で歩きます。
「バランスを意識しなければ」と考えすぎる必要もありません。
安全に歩いているだけでも、体は一歩ごとに姿勢を調整しています。
特に高齢者では、難しい歩行練習よりも、まず安全に歩く機会を確保することを優先しましょう。
慣れてきたら方向を変える動きも
日常生活では、ずっと一直線に歩くわけではありません。
曲がる。
振り返る。
人を避ける。
目的の場所で止まる。
こうした動きでもバランス能力を使います。
ウォーキングに慣れている人なら、安全な広い場所で、ゆっくり方向を変える動きを取り入れてみてもよいでしょう。
ただし、急に方向転換する必要はありません。
歩く・止まる・向きを変えるという日常的な動きを、安全に行うことを意識してみましょう。
歩く速さを少し変えてみよう
十分に歩くことに慣れている人は、歩く速さに変化をつける方法もあります。
普段の速さで歩く。
少しゆっくり歩く。
再び普段の速さに戻す。
余裕があれば少し速く歩く。
歩く速度が変われば、それに合わせて体も姿勢や動きを調整します。
ただし、バランスに不安がある人が無理に速く歩いたり、極端にゆっくり歩いたりする必要はありません。
難易度を上げることより、安定して歩けることが優先です。
「難しくすれば効果が高い」と考えない
バランストレーニングとして、
細い線の上を歩く。
目を閉じて歩く。
後ろ向きに歩く。
不安定な場所を歩く。
といった方法を見かけることがあります。
しかし、難しい運動ほど健康に良いわけではありません。
特に高齢者が自己流でこうした運動をすると、転倒する危険があります。
健康づくりとして行うのであれば、無理に不安定な状況をつくる必要はありません。
歩行に不安がある場合は、手すりなどを利用できる安全な環境を選びましょう。
バランスを鍛えるための運動で転倒しないことが、何より大切です。
IKIRU+の結論
歩くことそのものが、体のバランスを使う活動です。
まずは、
安全な場所を歩く。
左右の脚へ体重を移しながら歩く。
余裕があれば止まる・曲がるなどの動きも取り入れる。
自分の能力以上に難しくしない。
ことを大切にしましょう。
バランス能力を鍛えるために、特別な場所や難しい運動が必ず必要なわけではありません。
近所を歩く。
買い物へ行く。
公園を散歩する。
その中でも私たちの体は、地面や周囲の状況に合わせて姿勢を調整しています。
「バランス運動をする」だけでなく、「安全に歩き続ける」。
その習慣も、これからの立つ・歩く生活を支える大切な取り組みとして考えていきましょう。
