筋力・柔軟性・バランスを一緒に考えよう
「歩くためには脚の筋力が大切」「体が硬くならないようにストレッチをした方がいい」「転ばないためにはバランス能力も必要」
どれも大切ですが、一つだけを鍛えればよいわけではありません。
私たちが立ったり歩いたりするときには、筋力、柔軟性、バランスなど、さまざまな体の機能を同時に使っています。
年齢を重ねても動きやすい体を保つためには、一つの能力だけではなく、体全体をバランスよく使うことを考えてみましょう。
筋力は体を支え、動かすために必要
椅子から立つ。
階段を上る。
歩く。
床から立ち上がる。
こうした動作には筋力が必要です。
特に太ももやお尻、ふくらはぎなどの筋肉は、立ったり歩いたりする生活を支えています。
しかし、筋力だけが十分にあれば、すべての動作を安全に行えるわけではありません。
実際の生活では、体の向きを変えたり、重心を移動させたり、段差に合わせて足を上げたりします。
そのため、筋肉を鍛えることに加えて、その筋力をさまざまな動きの中で使うことも大切です。
柔軟性は「動ける範囲」に関係する
筋肉や関節が動かしにくくなると、日常生活のさまざまな動作にも影響することがあります。
腕を上げる。
振り返る。
靴下を履く。
足を前へ出す。
こうした動作には、関節をある程度動かせることが必要です。
ただし、体は柔らかければ柔らかいほどよいわけではありません。
開脚ができることや、前屈で床に手が届くことを目標にする必要もありません。
大切なのは、自分の生活に必要な動きを無理なく行える範囲を保つことです。
バランスは筋力や柔軟性とも関係している
バランス能力は、単独で存在しているものではありません。
体が少し傾いたときには、脚や体幹の筋肉を使って姿勢を調整します。
足首や股関節なども動かしながら、体が倒れないように対応します。
つまり、筋力や関節の動きもバランスを保つために使われています。
さらに、目や耳、足の裏から得られる感覚なども関係しています。
筋力・柔軟性・バランスは、それぞれ別々ではなく、お互いに関係しながら私たちの動きを支えています。
一つの運動だけにこだわらなくていい
「スクワットだけ毎日する」
「ストレッチだけ毎日する」
という取り組みが悪いわけではありません。
しかし、健康づくりを考えるなら、さまざまな動きを生活の中に取り入れてみましょう。
たとえば、
ウォーキングで全身を動かす。
椅子からの立ち座りで脚を使う。
ストレッチで肩や股関節などを動かす。
安定したものにつかまってバランス運動をする。
といった方法があります。毎日すべてを行う必要はありません。
今日は歩く、明日は筋力運動も少し加えるというように、無理なく組み合わせれば十分です。
日常生活そのものも大切な運動になる
体を使う機会は、トレーニングの時間だけではありません。
買い物へ歩いて行く。
洗濯物を干す。
掃除をする。
階段を使う。
立ったり座ったりする。
物を取るために手を伸ばす。
こうした日常生活では、筋力や柔軟性、バランス能力を自然に使っています。
運動メニューを完璧にこなすことだけを考えず、普段の生活で体を使う機会を減らさないことも意識してみましょう。
IKIRU+の結論
年齢を重ねても動きやすい体を保つために、一つの能力だけを鍛える必要はありません。
筋肉を使う。
関節や体を動かす。
姿勢やバランスを保つ。
歩いて全身を使う。
こうしたさまざまな動きを、毎日の生活に少しずつ取り入れていきましょう。
筋力トレーニングだけ。
ストレッチだけ。
ウォーキングだけ。
と考えるのではなく、それぞれを自分の生活に合わせて組み合わせていくことが大切です。
そして、その土台になるのが日常生活です。
立つ、歩く、伸ばす、支える。
私たちが普段行っているさまざまな動きを大切にすることが、これからも自分の体で生活していくための体づくりにつながります。
