年齢とともに変わる「食べる力」|噛む・飲み込む機能を考えよう
食事をするためには、食欲や栄養だけでなく、食べ物を噛み、口の中でまとめ、安全に飲み込む力が必要です。
これらの「食べる力」は、年齢や病気、口の状態などによって変化することがあります。
食事量が減ってきたときは、栄養だけでなく「食べる機能」にも目を向けてみましょう。
食べることには多くの機能が関わっている
私たちは普段、ほとんど意識せずに食事をしています。
しかし実際には、
食べ物を見る・認識する
口に運ぶ
噛む
舌でまとめる
のどへ送る
飲み込む
という一連の動作が必要です。
さらに歯や舌、頬、唾液、のどの筋肉など、多くの機能が協力しています。
噛む力が低下すると食べ物が偏ることも
歯が少なくなったり、義歯が合わなかったりすると、硬い食品を避けるようになることがあります。
例えば、
肉を避ける
生野菜を食べなくなる
柔らかいものばかり選ぶ
といった変化です。
食べられる食品が少なくなることで、食事量や栄養バランスに影響することもあります。
歯や義歯に問題がある場合は、歯科医院で相談することも大切です。
「むせ」が増えていない?
食べ物や飲み物を飲み込む機能*嚥下(えんげ)といいます。
加齢や病気などによって嚥下機能が低下すると、
食事中によくむせる
水分でせき込む
食事に時間がかかる
飲み込みにくい食品が増える
といった変化がみられることがあります。
こうした状態が続く場合は注意が必要です。
むせないから大丈夫とは限らない
飲み込む機能が低下すると、食べ物や飲み物、唾液などが気管へ入る**誤嚥(ごえん)**が起こることがあります。
誤嚥というと激しくむせるイメージがありますが、必ずしもむせが起こるとは限りません。
食後に声が変わる、食事に極端に時間がかかる、原因がはっきりしない発熱を繰り返すなど、気になる変化がある場合には医療機関へ相談しましょう。
食べやすくする工夫も大切
食べる力が変化しても、単純に食事量を減らす必要はありません。
状態に応じて、
食材を食べやすい大きさにする
硬いものをやわらかく調理する
適切な姿勢で食べる
口や義歯の状態を整える
などの工夫があります。
ただし、飲み込みに問題がある場合の食事形態やとろみの使用は、自己判断だけで決めず、医師や言語聴覚士などの専門職に相談することが大切です。
IKIRU+の結論
高齢期の食事では、「何を食べるか」と同じくらい「安全に食べられているか」も重要です。
特に、
むせることが増えた
食事時間が長くなった
硬い食品を避けるようになった
食事量や体重が減ってきた
といった変化を「年齢のせい」で終わらせないようにしましょう。
食べる力を守ることは、栄養を摂るだけでなく、いつまでも食事を楽しみながら生活することにもつながります。
